再訪のオバケ径路 完結

毎年、新緑の綺麗さに癒されます。自然の緑はいい目の保養です。
それと同時に丹沢はヒルの活発時期。
この日、本当は相棒くんとカンマンボロンへ! と、
考えていたのだがやはり行けなくなってしまいました。
日程が空いたのでご連絡頂いてたVルートのコラボ山行へ急遽参加してきました。
急な参加に歓迎していただいたVルートの先輩方、
濃密な時間をこの日過ごせて楽しませて頂きました。

そもそもオバケ経路が行きたくなった理由は、貴婦人の滝が見たかった事が1番で
今年の1月に初めて歩いてみた。
願いは叶いその後の径路を辿ったが、経路を見つける事は出来ませんでした。
五町歩沢から先へは未踏となり、あの先が気になりつつ、いつかまた機会があれば。。。
と思っていました。

オバケ経路はオバケ沢林道とも昔は呼ばれ、炭出しの為に牛も通れる程の立派な経路が付けられていたそうですが、その名残はなく、沢筋に付けられた径路は見る影も無い程崩壊しています。
それでも経路はかすかに残り辿る事が出来るのだから、
人間の作り出した形跡は長く残るものなのだなぁと、懐古な気分に浸りました。
今回はVルートの先輩&お父さん的存在のyamajinnさんと
以前入っていた山岳会で出会ったVルートの先輩のyoko2さん。
そして昨年、モロクボ沢で偶然お会いした事のあるshiroさん。
丹沢Vルートの心強いメンバーと共にオバケ径路を堪能して来ました。

コースは
札掛〜上ノ丸〜オバケ径路〜大日沢へ下降〜オバケ沢石積み堰堤〜三角ノ頭(寿岳)〜寿尾根から途中キュウハ沢大滝へ下降〜キュウハ沢沿いトラバース〜寿尾根復帰〜キュハ沢出合〜本谷橋〜上ノ丸〜札掛
 
という風に歩き、今日はトラバース祭りとなりました。
トラバースへたっぴの私は皆さんにご迷惑をおかけしながら、
なんとか後を追いかけていました。

最初はyamajinnさんが先頭で五町歩ノ沢まで径路を辿ります。
以前は雪が付いていたので景色が全く違う為新鮮でした。
冬枯れた景色から新緑の景色で経路も以前よりは見通しの良い感じです。
通称:貴婦人の滝
五町歩ノ沢の湧き水
五町歩ノ沢の滝上











五町歩沢の音が近くなり、新緑の木々の合間からあの綺麗な滝の上部が見えます。
滝が見えると気持が高欲します。
滝の落ち口へ下り、写真撮影しつつ、
貴婦人の滝の上に湧き水があるのでそこで休憩を取る事にします。
滝の左岸を巻き上がります。すると丁度滝の落ち口真上に到達です。
高さはそんなにはない大滝という程の滝でもないですが、
落ち口から見ると凄まじい勢いで流れ行く水量に感心してしまいます。
そして、湧き水の場所を見ると、沢山の水が湧いているのです。山肌から。
山の生命力と、神聖な水の湧き出しっぷりになんだか嬉しくなりました。
さて、ここから先は大棚沢のトラバース。径路が崩壊しているので核心部だと言う事。
経路を忠実に辿る為、
前回途切れて歩かれているshiroさんに先導して頂いて先を歩き始めました。
尾根筋に付けられた径路は名残があり歩きやすいのですが、
沢沿いはほとんど経路は無いと言ってよい程です。
土砂に埋まっていたり、ザレていてトラバースもヒヤヒヤ。
ヘタレな私なので足下しっかりしてない為、慎重にゆっくりと歩いていました。
先頭を行くshiroさんの健脚っぷりと、どこでもトラバースしてしまう足運びのしっかりした歩き方は、大先輩Sさんのようで素晴らしかったです。
私もあのようにしっかりした足取りでどこでもトラバースできるようになりたいと思いました。
オバケ径路に入ってからずっと気の抜けない歩きで、写真を撮る余裕もありません。
余裕が無い時は安定した場所での撮影したものしかなく、
核心部の写真が撮れなかったりはよくします。
今回もそんな感じで写真を撮った枚数は少なかったです。
 
 大棚沢の崩壊している場所の通過が今回問題ではありましたが、
ここまで順調な足取りで到着していました。
大棚沢の左俣を通過し、右俣手前で「保安林」の看板も確認しました。
ここが道だったという確かな証拠です。
自分の足で下りようと思ったのですがなんだか危なそうと不安を感じたので、
ここではロープを出して安全にゴボウで下りました。
右俣まで辿り着いたのはいいのですが、こんな所どうやって?というトラバースです。
shiroさん曰く、イガイガさんはここを「歩いてみれば歩きやすい」という様な事を言われていたようですが、「どうやって??」とても歩けるような場所では無いと見えますが(^^;;;;;
イガイガさんは天狗の様な人なのだろうと思いました。
ここの通過もヒヤヒヤしながら緊張しっぱなしのトラバースと径路へ復帰しました。
 
大日沢を目指し核心部は過ぎたのでここからおそらく安泰だろうと思われるトラバースを続けます。
途中眼下にきっとここに橋がかかっていたのだろうと思われる名残の木がありました。
そして大日沢へ下り立ったのでした。
ここで一安心と安堵です。
右に水が出ているこの場所がオバケ径路の終点
オバケ径路達成♪ここでお昼を取りました。
さて、ここからはshiroさんが昔のガイドブックに書かれている、
日高までの径路があるとの事でその道を辿る事にしますが、
三角ノ頭から南斜面は崩壊地でしてその崩壊地が経路の道を示しています。
とてもじゃないけどその場所は通過出来ないので、
目標を三角ノ頭にしそこからは下山とすることにしました。
三角ノ頭までは降り立った場所から尾根が伸びているのでここからも目指す事はできますが、
今回は目的とした旧道は「オバケ沢を20分程歩く」と書かれています。
オバケ沢へ向けて径路を辿り始めますが、
沢沿いのトラバース径路が以外にもしっかりと名残がありました。
それを辿って歩いていましたがやはり所々で崩壊して途切れており、
少しだけ辿り沢へ下りました。
その後は数分沢を歩いて目的の石積み堰堤を目の前にし、
堰堤を右から越えて右に伸びる尾根に向かいます。
ここもなんとなく径路が付けられていますし、尾根に乗るとしっかり踏み後がありました。
shiroさん曰く、昔はここがメジャーな一般登山道でもあったようです。
だからあんなにしっかりした踏跡だったのでしょうか?
 

オバケ沢石積み堰堤
取り付いた尾根は結構な急登でしたが、暑くて喉が渇きます。
それに久しぶりのロングルートに登りのペースが上がらなくて、
shiroさんとyoko2さんに遅れを取りました。
前日に広沢寺でつるべの練習もしてたので、ふくらはぎの筋肉もピクピクしていましたw
やはり山は連続でするものではないなぁ。
等と頭の中では今と関係ない事が駆け巡りながらヒタスラ足を止めずにてくてく登りました。
標高を稼いだ場所で、今日の初めての展望でした。
途中で休憩しつつ、三角ノ頭へ到着。自然林豊かな山頂です。
ここから寿尾根を下りますがいい尾根ですがすぐに植林帯に入ってしまいます。
寿尾根の途中で左の尾根に進路を取り、
キュウハ沢の大滝の出合へ丁度下りるルートを下ります。
自然林豊かな寿尾根上部
前回、四町四反ノ沢へ来ているので、「見たことある風景」と思いました。
ゴルジュを巻いた時に遠目に見えていた滝だ。と思いました。
滝を見物しつつ、ここから沢沿いのトラバース径路があるという話しだったので、
その経路を辿ってみますが、、、。
これまた崩壊してる場所もあり。
気が抜けないトラバースを繰り返しますがまた追うのがドンドン厳しくなります。
結局尾根に登り返し、寿尾根に復帰して林道へ出ました。
林道へ降り立った私はヘロヘロでした。
終わったー!感がありますが、これから札掛に戻らなくてはならないので峠を越えますw 
本谷橋を渡り、上ノ丸まで向かいますがこの登山道でヒルに大歓迎を受けました。

前回の四町四反でのヒルの気配のなさに、今回もまだ大丈夫だろうという私の予想は正解だった様子で、ヒルは気にならなかったのですが橋を渡って数分歩いた所でヒルが元気にダンスしてるのを目撃。
「これはいる!」警戒しながら歩いていました。
結局足に4匹くらい取り付いてて他のみんなにも付いていました。
被害は受けなかったので良かったです。
ヒルが居たのは本谷橋〜上ノ丸までの間だったので、あの道は今は通過しない方がいいですね。
てくてく下山路を歩いて駐車場まで無事に戻り、今日の濃密な山行の達成感を味わいました。

今回、初めて一緒に歩いたshiroさんにはお気遣い頂き、
歩くの遅い私は皆さんに迷惑をかけたと思います。
きっともっと早く歩けてたらもっとshiroさんの計画通り13時頃に三角ノ頭だったと思います。
自分の体力のなさやまだまだヘタレっぷりな足取りに申し訳ないと思いつつ、
一緒に歩けたのはとても嬉しく楽しかったです。
皆さんが居たからこその達成でした。
また、懲りずに機会があれば誘って頂きたいと思いました。
本当にありがとうございました&お疲れさまでした。

最後はshiroさんに教えてもらったお花達。

クワガタソウ

ガクウツギ
 

コメント

  1. raeさん、お疲れ様でした。

    無事、オバケ沢経路を踏破できました。
    やり残した仕事を片付け、気分爽快です。

    三角沢ノ頭までのオバケ沢林道を1日で踏破した人はあまりいないかもしれません。

    キュウハ沢大滝まで見学した今回のVルートは、最高でした。
    4人の力が結集した結果だと思います。

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    1. yamajinnさん、お疲れさまでした。

      yamajinnさんはやり残した課題を片付けられてよかったですね。
      私はそういう思いはありませんので、また行けたらいいなぁ。
      ぐらいの気持でした。
      昔がどうだったのか?なんて言うのは古書を見なければ探れませんが、
      あの経路が今もしっかりと残っていたら、どうなっていたのでしょうか?
      と、考えたりすると夢が膨らみますw
      私の力はまったくと言っていい程活躍していません。
      先輩方との貴重なお時間ありがとうございました。
      また、お願いします。

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  2. お疲れ様でした。
    このトラバースルートを沢靴で歩いたのでしょうか?
    靴底のしっかりした登山靴ならまだしも
    柔らかい沢靴では、倍の力がいったでしょう。
    足をお大事にして下さい

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  3. ジィー、こんばんは。

    もちろん沢靴です!
    だって、私の登山靴は踵が痛いので、もう履けないです(涙
    いくら踵を保護しても、もう、踵がボコっと出っ張ってしまっているんですw
    トラバースの特訓でした。

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