阿弥陀岳中央稜

 休みがあったら「休む」ではなく、「山へ行く」事が私の休日の楽しみ方。
でも、最近ちょっぴり疲れがたまって来ている様子。
「心が休まる」が最近は「身体の疲れが取れない」、私です。
 
さて、前夜に八ケ岳PAにて車中泊をして八ケ岳に行ってきました。
雪山・雪稜、自分の中ではまだ先の話だと思っていました。
そう、浮雲へ参加するまでは。。。

私は正式に4月から「山の仲間 浮雲」のメンバーとなりました。
5名の精鋭の中に、未熟な私を暖かく迎え入れてくれた仲間との山行。
今回、かなりお助け&指導もいただきながら、とても思い出深い経験をしてきました。
日曜日の天気は快晴でしたが気温が低い。
現地は気温がマイナス7℃。冬に逆戻りです。
船山十字路に駐車し、手を冷たくしながら支度を済ませて林道を歩き始めます。
途中でクリスマスルンゼはこっちに向かうと教えてもらいました。
アイスの時期になったら私もここへ再び訪れるのでしょうか?

広河原沢を歩いて中央稜の取り付きに到着するとトレースありません。
ここからアイゼンを装着します。
まだ冬靴に慣れてないし靴の重さに最初から疲れていました。
アイゼンを付けた足下はさらに重く、私はヒーコラしながら歩いていました。
でも、まだ元気はあります。頑張って歩くぞ!と前進。前進。

やがてどんどん傾斜が急峻になって来ます。
 「こんな所を登るのか」と、驚きながら、どんどん先へ進みます。
やがてトラバースしながら上へ上へと詰め上げて行きますけど。。。
完全に私はトラバースの所で恐怖心と緊張の連続でした。

アイゼン歩行訓練は前回少しだけしましたが、その少しだけの経験でここまでやってきました。
「しっかりアイゼンきかせる」「しっかり蹴り込む」
言われるがままをやるも蹴り込みが弱いらしい。
 恐怖心もあるにはあるが、恐怖より、「落ちたくない」という意識のが私は強いです。
そう思うから余計に恐怖心が強くなるのでしょうか?

(※撮影者Sさん)
 湿った雪が不安定で怖い。
ここは岩が前に出ており、私のスキー用のへっぽこ手袋では手先の感覚もなく、
トラバースするのが怖かったです。
 落ちたくない意識で何かに掴まりたくなる気持ちです。
雪稜はピッケルを草付き等に突き刺して、
足場をしっかりアイゼンで蹴り込んで足下を作って登って行くのです。
また、身体のバランスも重要です。

雪山は経験がモノを言うそうです。知識ではなく経験だそうです。

ヒーコラしながらも、SさんとFさんに見守られながらなんとか私は前進したのでした。
と、言うか、ここまで来たら行きたいと思う気持ちだけが身体の原動力だったように感じます。
今、思えばの話ですがwww
 樹林帯を抜けて稜線へ出ると、とても感動する景色が迎えてくれました。
しかし、ヒーコラしながらチンタラ登っている自分には
景色をのんびり堪能する暇(余裕)がありませんwww
 遥か先にスイスイ登るFさんが。。。
 そして阿弥陀岳南稜と富士山。
南稜は登っているパーティが居ました。
 丹沢ばかりの私にはアルプスでの山歩きの体力がありません。
高山病になるかと思っていましたがなりませんでした。
しかし、こんな所を歩くなんて想像していなかったです。

(※撮影者Sさん)
 阿弥陀岳を目前に慎重に歩きます。そして風が強く吹いて寒いし痛いです。
写真にも雪煙が映っています。
ゼーハーしながらも歩みを絶対止めちゃダメだと思いながら歩き続けました。
 ちゃんと撮れてなくていい。
とにかくシャッター押した1枚、南アルプスが綺麗に映ってました。

ヘロヘロになりながらも中央稜は完登しましたが、私の体力を見て
阿弥陀岳のピークまであと20分程度という所で下山としました。
下山は御小屋尾根にて船山十字路まで戻ります。
 下山も怖かったw
しっかり蹴り込む事が出来ておらず、一つ一つ見守られながら下りてきました。
時間がかかってしまったでしょう。
休憩した場所から下山してきた場所を見上げました。
 北〜中央〜南アルプスと大展望で、綺麗な景色を堪能しました。
雲一つも出てこない素晴らしい天候でした。
雪面への蹴り込み方、歩き方、姿勢、指導を受けながら一緒に下山しました。
次は今日より怖がらずに。しっかり歩くようにしようと思います。
荷物の入れ方の工夫等、色々と思う事、気づく事が沢山あった山行でした。
そして、アルプスを歩くのは丹沢ばかりの私には新鮮ではあったが、
体力の使いどころの違い?に気づかされました。

なんだかんだヘロヘロでしたが、初心者の私が歩けた中央稜は思い出深い尾根となりました。
因に翌日、ピッケルを必死に握り、必死に突き刺してたおかげで、
右腕〜手首と筋肉痛になっていますwww

コメント

  1. 天気が良くて最高じゃないっすか!(^。^)

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    1. nagopyonさん、こんばんは。

      最高でした。本当に。

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  2. 雪山経験おめでとうございます。
    真っ白の世界素敵です
    メンバーに恵まれて良かったですね

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    1. ジィー、こんばんは。

      ありがとうございます。
      メンバーのおかげというかなんと言うか。
      恵まれています。
      今は色々な事に。

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  3. らえさんが、楽しい雪山山行をして無事帰ってきたのに、
    大きな苦言があります。(頭に来る苦言ですので、怒らず、最後まで読んで下さい。)

    「後悔しない為に臆病にならずに突き進む〜! 」
    人生では、この信念は大事でしょう。

    「いつ山で命を落とすかも知れない&怪我するかも知れない。」
    しかし、こんな気持ちで山に登られたならば、同行者は堪ったものではない!
    山からは絶対に生きて帰る信念が必要と思っている。
    山をやる者は山で死んではならないのです。憤りを感じます。

    「雪山は経験がモノを言うそうです。知識ではなく経験。」
    この言葉も気に入らない。
    技術力が身についている者の言葉です。
    アイゼンワーク、ピッケルワークがまともに出来ない者が、山へ行けば何とかなる、ではダメなのです。

    ロッククライミングするのに、ゲレンデで練習するように、アイゼンワーク、ピッケルワーク等も練習しなければなりません。
    それに冬山(冬山だけではありません)のあらゆる知識(天候、雪崩を含めた雪の知識、登攀知識、生活知識等)を知らずして、山に入れば、いずれは遭難します。

    山登りは、単なる遊びですが、普通の遊びと違うのは、命がかかっていることです。
    この事は、本当に肝に銘じてほしいと思います。

    今回、かなり、厳しいことを書きましたが、、らえさんがオールラウンドの山を、一生涯、安全で楽しく続けて欲しいと念願し、いずれは海外の山も挑戦して欲しいと思っているからです。

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    1. yamajinnさん、こんばんは。

      怒ったりはしませんが、やまじんさんのおっしゃる事わかりますよ。

      >山からは絶対に生きて帰る信念が必要と思っている。
      山をやる者は山で死んではならないのです。憤りを感じます。

      これは当たり前です。
      沢山の事をやりたいから生きて帰るのです。
      しかし、運命はいつ途切れるかわかりません。
      運命は、時には自分ではどうしようも出来ない時があると思います。
      でも、山ではどうにかしないとならない場面も出てくると思います。
      これはやまじんさんと私のモノサシの考え方?のすれ違いでしょうか?
      上手に言えなくてすいません。。。

      命を落とさない為にしっかりと勉強し、身に付け、経験する事が必要ですよね。


      >「雪山は経験がモノを言うそうです。知識ではなく経験。」
      この言葉は私の言葉ではありません。

      やまじんさんが言うように、
      >技術力が身についている者の言葉です。
      まさにそうゆう方のお言葉です。


      山登りは単なる遊びとは思ってません。
      私の大切な人生の一つです。
      自分自身の全てと、周囲の人含めて関わってる事柄だと思っています。
      山に行くのは自分の意思で行きますが、実行出来たのは周囲の人の恩恵や想いのおかげです。
      だから、一つ一つの山行は私の宝物であり、人生のようなモノです。
      私はそう思っていますよ。
      こんな話はした事ありませんでしたね。

      それから、私は。。。
      今は海外登山に興味はありません ^^;; 
      そりゃぁ、景色とかは最高で行ってみたいなとは思いますが。
      海外行くなら旅行か旅がいいですね。
      現地の事を知って、文化に触れて。でも、海外登山とかって若い時にしか出来なさそうなイメージはあります。

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  4. どんどんレベルアップですね。
    やはり山岳会に入るといろいろと指導してもらるのでいいですね。
    雪山はとっても体力がいるのできつかったでしょう。
    それでも頑張ってあそこまで登ろうっていく気概がひしひしと感じられましたよ。
    まだほんの入口、これからどんどんいろんなことを吸収ですね。

    そうそう、手袋だけはしっかりした厳冬期用がないと凍傷になっちゃいますよ。
    あと、目出帽も欲しいですね。

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    1. ぜいぜいさん、こんばんは!

      今回、山岳会を移籍したのです。移籍した先は山岳会ではありません。
      山を楽しむ仲間の集まり?ですかね。
      いい仲間と出会えたのは確かですね。

      雪山の体力はすごい必要ですね!ビックリしました。
      アルプスはやっぱり違いますね!
      これから色々と楽しみです。
      もちろん、買い物ですが、手袋冷たかった。。。w

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