赤ノ浦川ホトケ沢

前から決まっていた夏の計画として万太郎谷井戸小屋沢右俣に行く予定でした。
しかし、直前で天気予報が絶望的だと判断し代案の沢へ変更した。
その直後、急激に天気予報が変わった。
関東地方も雨かと思われた天気予報でしたが快晴の中、沢を遡行してきました。
山の仲間Sさん、Fさん、Oさんと4人で奥秩父の沢へ向けて前夜集合で出発。
夜は道の駅まきおかで車中泊。
朝は目覚めるとすぐ支度をして笛吹川上流にある赤ノ浦川へ向かいました。
6時頃大嶽山那賀都神社の駐車場へ到着。
朝は肌寒い。
支度をして民家の中を通過し大嶽山那賀都神社への参道へ入ります。
なかなか面白いアプローチです。
参道は沢沿いに作られ清涼&苔&木々の癒しがあります。
お参りと散歩するだけでも十分来る価値のある場所です。
神社までは20分程度。ハイキングコースにもなっているようです。
参道沿いには小さな旗が沢山刺さっています。祈願のお札でしょうか?
参道には「天狗の滝」「清浄ノ滝」を観光できますが、
参道から見下ろす形で滝まで遠かったです。
隋神門に到着。天狗が祭られています。
大嶽山那賀都神社は1300年の歴史のある古い神社で、
かなり信仰する人も多い神社のようです。

社記によると、、、
景行天皇の皇子日本武尊が長野との県境国司ヶ岳の天狗尾根(2159m)に神助を蒙り、佩剣を留め置き、三神を祀りました。
 天武天皇の御世、 役行者が霊峰富士の開山を志すに当り、現社地が霊験の地と知り、行場と定めたところ鳴動し、これにより当山を『鳴渡ヶ崎』と称しました。国司ヶ岳より現地 に勧請されたのは養老元年(717)と伝えられ、その後行基が『鳴渡ヶ崎』を『那賀都』と詠み、此れより那賀都神社と称したとも伝えられています。
 江戸後期から昭和初期まで講社組織が発達繁栄し、今も右富士山・左大嶽山の石標が石和の旧国道20号線脇に佇み、往時を偲ばせてくれます。
 嘉永三年本格的社寺建築への建設計画が練られ、本願主-名医喜多嶋宗甫翁、棟梁-佐野久右衛門、彫刻師-福田俊秀翁の力を得て明治初年から本殿・神楽殿・随神門・手水舎荘厳華麗なる社殿が次々と建立されました。
 爾来、これ等貴重な御社殿並大嶽山信仰は、当社を崇拝する多くの方々の赤誠により護持され今日に至っております。
 
60年前までは拝殿は女人禁制だったという話もあります。
今はそんなことはありませんが。

2ヶ月前は山の仲間が赤ノ浦川滝ノ沢へ遡行しました。
その時の記録はこちら↓
神社を過ぎて奥へ行くと前回来た時になかった鹿柵の扉が出来ていました。
そこを通過しすぐ堰堤が出てきます。
堰堤は左側に踏跡がしっかりとあるのでそこを辿り、しばらく歩くとまた大きな堰堤が出てきます。
そこで沢装備を支度し、堰堤を右側から越えると砂が一面埋まった広い場所に出ました。
白い砂が綺麗で穏やかでした。ここから滝ノ沢出合まで単調なゴーロ歩き。
苔が沢山生えて森深い感じです。
でも、踏跡が結構あるんです。こんな橋とか処々に作られていたりします。
滝ノ沢への遡行記録は調べると沢山あり行かれている方が多いようですが、
ホトケ沢の遡行記録はあまりありませんでした。
しばらく歩くとナメ滝と堰堤のコラボが出てきました。
これは滝ノ沢出合手前にある堰堤です。ここは左手から。
少し歩くとすぐ沢が二俣に分かれ、滝ノ沢出合です。
神社から滝ノ沢出合までちょうど1時間程。
右へ進路を取ってここからホトケ沢スタート。
ホトケ沢に入るとゴーロ歩きから小滝がちょこちょこ出てきます。
アクアステルスでのフリクションはバッチリですが、
部分的にヌメリのある場所もあるので注意しながら歩きます。
小滝とナメの連続です。標高は緩やかに登っていく感じです。
ホトケ沢に入って堰堤が二つ出てきました。どちらも左手から越えることができました。
これはホトケ沢入って二つ目の堰堤です。
堰堤を越えると苔むしたゴーロ歩きです。
沢が倒木や岩で埋まってる場所に到着。
ここは通過できないので大きく右手から巻きました。
小滝が連続します。
沢の中に立つ木。
空が開けたと思ったら上に林道が見え、沢は土砂で崩れたガレで埋まっていました。
上にはなんだか危なげな大岩が見えます。いつか落ちてくるのでしょうw
ここは足早に通過します。
そして、この沢で唯一の大滝、20mくらい。
左手から巻き上がるとちょうど大滝の落ち口に立てました。
大滝がある場所がちょうど計画していた1480mあたり沢が二俣に分かれる場所でした。
進路は左の沢へ取ります。
大滝を越えたらすぐ目の前にクレーンが現れました。
ありゃ?
沢が分断されちゃってます。ちょっとガッカリ。
工事の場所を越えてすぐ沢が始まり周囲は元に戻ります。
堰堤みたいな滝が出てきました。
登るとシャワーになります。左手から巻き。
ナメが少し続き、小滝が出てきます。
こんな滝が出てきます。
どれも登れます。逆くの字の滝。
ヌメリは注意しながらですがサクサク登れます。
そして標高1580mあたりでまた沢が二俣に分かれます。
写真は奥の二俣の右の沢の風景、いきなり滝が見えました。(写真じゃ見えないかw)
計画通り、奥の二俣も左に進路を取ります。
今日のツメは牛首手前にある1930mあたりの鞍部の登山道にツメあげる予定です。
ここから岩がゴロゴロして一気に傾斜がきつくなり手足で登って行きます。
苔もモフモフで奥秩父らしいです。
登って行くと黄色い花が沢山咲いてました。
黄苑(キオン)が群生していました。
このあたりからツメの登山道を目指し始めましょうか?と真西を目指します。
ここから登山道を目指しての藪を漕いで行きますが低い笹でよかったと思う反面、
笹は歩きにくいし滑ります。
歩きやすい場所を選んで登って登ってとヒーコラばててきてました。
朝ごはん食べる時間が無かったからですねw 
時折冷たい風が心地よいです。
ヒーコラしていると凄い長い時間だったように感じますが、
1時間ちょっと歩いた程度で登山道だと分かりにくい場所にようやく出ました。
目指していた鞍部の部分はちょうど樹林で、雰囲気も暗くて分かりにくかったです。
登山道に出たので沢靴を脱いで20分程度で牛首ノタルに到着。
ここでティータイムをしました。
人に会わないだろうと思っていたのに犬連れの人と単独の登山者に2名に会いました。

ここから黒金山がよく見えます。それと笠盛山が目の前に見えます。
ここは眺めがよく気持ちのよい場所でした。標高2000mは涼しいです。少し肌寒いくらい。
牛首ノタルから青笹まで道標には2時間と書いてあります。
11時40分頃下山開始。
いいお天気の中下山です。
今回カメラの設定が悪く、殆どの写真がピンボケ気味で撮影されており画像が荒いです。
笹が茂って緑が綺麗な登山道を緩やかに下ります。
ササ原下展望台です。
ここも眺めが良かったです。大菩薩峠あたりが見えるのでしょうか?
登山道が一旦林道を横切る場所からの眺めです。
ここもいい眺めです。
この後単調な長い登山道を歩き、標高が下がると蒸し暑かった。
途中湧き水があり飲んだ水が美味しかったです。
道でFさんが拾ってくれた緑のどんぐりと、栗、とちの実を拾って帰って来ました。
小さな秋を収穫しました。そろそろ沢の季節も終盤か。。。?
山の四季は早いですね。
帰りは笛吹の湯にて汗を流しました。
沢は前回山の仲間が行った滝ノ沢が良かったとの事でホトケ沢も楽しみにしていましたが、
滝ノ沢の方が滝をバンバン登って行くような沢で楽しめるようです。
滝を登りたい人にはいい沢ですね。

ホトケ沢もそれなりに登る滝はありますがどっちかというと傾斜も緩やかに沢を登って行く感じ。
名前の通りホトケ沢な感じで穏やかな沢の印象でした。
源頭部での密な苔の渓相は、奥秩父らしい天然の緑の絨毯でした♪
モフモフ気持ちがいい。見ているだけで癒される感じでした。
神社からのアプローチという点もなかなか面白く。
遡行図の無い沢の遡行ではありましたが、
頼りになる記録が無いのは冒険が増し楽しかったです。

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