大石山 南稜

 
 玄倉林道を歩いてると、丸太の階段のある場所が対岸に確認できる場所がある。
ずっとあの経路はどこへ続いてるのか気になっていた。
土曜日、一人で暇を持て余してた。
一人だと何処へ行くか限られてしまう為、色々と選択肢は少ない。
久しぶりの単独行でハイキング気分で玄倉へ向かった。

ここのところ気温が18℃まで上昇。すっかり春めいていて朝も暖かい。
8:04着の玄倉バス停へ到着し、てくてく歩き始めた。
始発のバスに登山者は乗っていたが、玄倉で下車したのは数名。
さて、トイレと思ったら整備のため3月一杯は使えないとの事。。。
トイレに行かれないと行きたくなるのは何故だろうか?www
 
てくてく歩き始めると早くも暑くなってくる。
林道では日当たりのいい所に咲いてる三椏が少し開花していた。
途中、小川谷出合で林道の法面工事をしていて、どっちへ行くのか聞かれた。
3月一杯工事しているみたいだ。
 
8:50 ゲートに到着。
林道は所々で工事をしているようで壁からロープが垂れ下がってた。
どうやら落石対策の網をつける様子。
そのおかげで途中で仮設トイレが設置されており、そこでトイレを拝借した。
林道をてくてく歩きいつものように真っ暗な青崩隧道へ到着。
一人でビビりながら通過。手を叩いて暗闇を突破した。
青崩隧道を過ぎると玄倉ダムへ到着する。いつもの緑の水の綺麗さを堪能。
しかし、今日は水がドドドドと流れ落ちている音がする。
あ。幻の滝だw
今までなかなかお目にかかれるタイミングがなかったが、
今回立派に拝むことが出来たのはラッキー♪な日だった。
この滝は実は放水しているので人工の滝ですが、
流れ落ちてる場所は自然な谷なので放水時には立派な滝になる為幻の滝なのです。
水が流れてると良く分かる。上まで3段?4段までありそうな大きな滝です。
こんな立派であったか。
 


立派な滝を干渉し、綺麗なグリーンに癒された。
ここに来るといつも思うのは「来てよかった♪」って気持ち。
 
 
林道に鳥の羽根が落ちてたので拾った。
フワフワだった。
後で水に浮かべて撮影しようと持ったまま歩いてたが途中で無くしてしまったw
 
さらにてくてく歩くとまた工事している。
この辺の林道の斜面には綺麗なタマゴケが繁殖する。
立派な苔が沢山あるし、時折お花も咲いてるのに。
コンクリートで塗り固められてしまった。
自然破壊?じゃないのかな?って思うけど。仕方ないのか?
 
10:10 同角沢出合に到着。
いつもここまで途中で写真を撮っていたとしてもキッチリ2時間で到着する。
 ここで沢へ降り立つ。沢は茶色い藻?ヌメヌメしてそうで水量も少ない。
こんなに気温が高いけど沢はまだ冬だった。
同角沢のベンチで5分くらい休憩。
 
今日はこの同角沢出合から上流へ少し歩き、左へカーブした所から尾根に取り付きます。
 
 
沢の水がキラキラ綺麗だったけど水は冷たかった。
 
 
10:27 沢を右岸へ渡り、丸太で作られた立派な階段を登ると電柱があった。
気になる経路は電柱の巡視路だったか。
そこから先はけもの道のような感じの踏跡が続くが比較的明瞭だ。
最初は少し急な登りにヒーヒーし、まずはP852を目指す。
尾根は細く、やせ尾根ばかりであった。
 
細い尾根ばかりで結構急な登りで木の根っこを掴んで登ったり。
途中に倒木が挟まり通過を邪魔される。
30分くらいだろうか?登った所で尾根が広くなった。
 
よく見ると赤いテープがあり、尾根が右から伸びている。
これがヤシロ沢右岸尾根と合流した地点だった。
時間は10:57だった。
 
計画した時はこの尾根だけで1時間半以上はかかるだろうと想定していた。
これから先問題がなければ12時過ぎに大石山へ到着するだろうと頭の中で時間をはかる。
 
P852を過ぎてもやせ尾根続きでマーキング無しの自然林豊かな尾根。
ルンルン尾根であった。
時折白ザレが出てきたが特に厳しいところはなくズンズン進む。
危ないような感じのところもチョコチョコありますが。
 
途中の目印の岩の上の大木。
 
ブナとアセビが多く生えている。
途中、何度か木や倒木に阻まれた。
 
いいブナと何度かお会いした。
細いブナも多かった。
 
右を見ると大石山の大岩が横から見える。
なんか、奥野道幸の神ノ川の黒岩みたいに写真撮影できそうなアングルだw
 
11:33 ルンルン気分だったが一気にヒヤッと気分へ一転。
なんだか嫌な予感がする。。。
アセビが通行の邪魔する上に丁度ここは岩が出ていて通行しにくい。
今日はハイキング気分で来た為、ナメたハイキングシューズだった。
ここを慎重にアセビと格闘しながら通過したら、道が無かった。
「マジか」
一人でもガンガンつぶやく。
「参ったなー。」
さて困った。どうやって行く?
ちょうど鞍部になっており、 右は小さなルンゼで倒木が倒れてる。
左は白ザレの斜面で、その下は90℃の角度で岩が削れてる谷間だ。
真上を見ると木が数本植わってるが、私の頭の上だ。
トラバースしながら右から取り付きまわり込んで上の尾根に出ようと思ったが、
少し進んだ所で先に命を確保できるような木の根っこが無い。
ここでロープを持ってきていればこのまま来た道を戻ってロープで確保しながら下降したと思う。
スリングしかないので上へ行くしかない。
しかもナメたKEENのハイキングシューズ!
これは滑り落ちないように慎重に行かねばと。
上から木の根が多く出ている所を選びながら上へ出た。
ホッと一安心。
頭から足まですっかりゴミだらけである。
地形図で言うとP1078と尾根が合わさる場所?って言うのかな?
もっと広い尾根を想像していたのでとんだサプライズである。
 
この先も不安になりながらとりあえず山頂まではもうすぐ。
あと100mくらい。せっせと登る。
標高900m過ぎたあたりから山は白ザレに変わる。
ここから先も当然土ではなく白ザレの砂地が足を安定させてくれない。
木を頼りに登る。
 
岩かな?と思って掴むとただの砂の塊で取れるw
 
尾根は広くなりちょっと安心するが、今度はガレも多くなり、
いかにも浮石の積み上げみたいなのとかあって避けて通過したりと気が抜けない。
相変わらずアセビとか頭やザックが引っかかったり。
 
左を見ると白ザレの場所が見えた。
大石山の登山道があるあの白ザレの所だ。
 
もうちょいだー。
 
なにこれ?三角点?
大石山の三角点の場所にポンと出た。
 
12:22 すぐそこはベンチのある所。
「よかったー!」
と、誰もいなくてよかった。
こんな頭ゴミだらけでザックもゴミだらけの女。。。。
とりあえずダニは居なくてよかった。
 
 セルフタイマーでパシャリ
 
蛭ヶ岳方面眺める。
やっぱり大石山の山頂いいよね。
好きだなぁ。
雪はすっかり溶けている。
 
12:47 風が強いのであんまり前には行かなかったが、
ここでパンとティータイム。
こんなに風が強くちゃ昼寝気分じゃないし、鼻もムズムズ。
そんなに花粉症は酷くないけど、やっぱり春はムズムズする訳。
 
大岩から後ろを見れば自分が登った尾根が見える。
 
さて、下山の時間とバスの時間を再度確認。
13:00頃、 大岩を出発し、滑らないように慎重に下山。
 
途中でなんの鳥の羽根なのか分からないが沢山落ちていた。
きっと獣に襲われたのでしょう。
すごく綺麗だったので沢山持ち帰った。
 
予想どうり30分でユーシンへ下山。
ここからてくてく歩いてバス停まで15時に着くだろうか?
悩みながらも早歩きでズンスン進む。
途中、釣師は5人見た。
私もそろそろ釣りに行かねばならぬ。きっと来月からだろう。

14:02 同角沢出合に着いた。
これは走れば15:06のバスに乗れるかも?!
と想像し、ここから軽く走ったり早歩きでバス停までまっしぐら。
邪魔物はザックへしまい、ベルトを全部しっかり体に締めて
ランニング体制で走った。
暗闇の青崩隧道も走って通過。
走っても走ってもながいよぉぉー。
諦めないで走った。水を飲むのも我慢して。
途中で諦めて歩いたけどw
なんとかダムの所に着いた時点で時計は15:05
ひぇぇぇぇー!
走れ、ワタシ!
全速力で走った。
するとバス停が見えたので人がまだ数名いた。
するとむこうからバスがやってきたので最後のダッシュ。
ぜーぜー 言いながらバスに乗り込んで無事間に合った。
よかった間に合って。
今日はラッキーな一日だったけど、ハイキングではなく結構疲れた普通の一日となってしまったw
後で気づいたけど、自分で腕時計の時間を2分くらい早めに進めていたのでした。。。

今日はロープを持たず、やはりバリエーションを歩くときはナメてはいけない。
万全な体制を準備しておくべきだった。
それとこのあたりの山域は実際の地形と地形図が異なることがあるので、
ナメてはいけない。
ロープを使う山をやっていて気付くことですが、
ロープの存在の重要さや心の安心感は偉大だなって思った。
 

コメント

  1. 綺麗な鳥の羽、カケスだと思います。

    自分も平成24年10月25日(木)の山行で拾い、持ち帰る予定が途中で落としてしまいました。

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    1. yamajinnさん、
      こんばんは。
      カケスでしたか。
      大きな鳥にでも襲われたのでしょうか?
      でも、綺麗な羽根沢山貰いました。
      今度、やまじんさんにプレゼントしますね♪

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