二度目の宝永山へ
去年、浮雲に入ってすぐ宝永山へ出かけた。
雪山のことなんて何も知らない私が初めてピッケルを使う山へ行った山がこの宝永山だった。
その時は水ヶ塚から登ったのだが結局山頂までは辿りつけなかった。また宝永山へ行きたいと思っていたので行きましょうと山の仲間Sさんに話をしていたのだ。
今回はFさんとUさんも参加で4人で太郎坊から宝永山をめざしました。
駐車場は時間が遅いとこの季節はスキーヤーが多いらしく、待ち合わせした時間が遅めだったので太郎坊のトンネル付近の広場で駐車。
8:30頃、ここから歩き始めた。雪はシャーベット状で滑りやすかったのでストックで刺しながら歩いた。
8:55頃、新五合目到着。
大石茶屋を通過したあたりだったでしょうか?右からすごい風の音がしてきて、飛行機?と思いましたが、渦が2、3個巻いて竜巻になってる地吹雪が起こってました。 こんな自然現象を見るのは初めてなのでワクワクしてしまったw
すごーい。とポカンと見ていたら我々の所をにも通過したが、中心は沢沿いを進んで行っていたので風に煽られただけだった。
「宝永山は先が見えるからゆっくり歩くんですよ」と、Sさんに言われて先頭を歩いていた。
ゆっくりマイペースでてくてくと。
久振りに山へご一緒できた先輩、Uさんは夏の沢以来会っていなかった。相変わらずパワーがあってとてもじゃないけど着いていけない。。。
雪は思ったよりも少なく、まるで牛の模様みたいに火山灰がお目見え。アイゼンを付けずに旧二合八勺まで到着した。
ここで10:50頃だっただろうか?今日は全然時計を見る余裕が無かった。
ここから先はアイゼンを付けて登るとした。
ここまで来るのに強い風が前から横からと何度か襲われた。その風は小石を含み飛んできて痛かった。何度か耐風姿勢を取りながら登った。
こうゆう事も私は初めてでワクワクしながら内心楽しんでいたけど、体が軽いせいか?ちょっとの風でも足元を上げたとたんすくわれヨロヨロしながら歩いていた。
上を見上げると頂上はまだ先だし、小石が飛んできてるせいだったか?
灰色になった斜面はなんだか果てしない地の果てみたいに見える。
下を見ると双子山と広大な視界が。いい眺めだ。
旧二合八勺から先はアイゼンを付けて登ったが私の技量では足りないと判断。登頂は諦めた。
しかし、せっかくなので行ける所まで少し登ってみる。
斜面は思ったよりも急で標高があがるとやはり疲れるもんです。高山に慣れてない私はゼーゼー息が切れるのが早くなった。足取りも鈍くなる。
行ける所まで登るがやはり強風が吹くと何度も体のバランスを崩し、そこで無駄な体力を奪われる。
「もう、引き返そう。」そう、Sさんが言った。
なんだか悔しかった。
FさんとUさんは行ける所まで上を目指した。
私達は登るのをやめて、Sさんからアイゼンワークの指導と滑落停止の姿勢を教わる。
耐風姿勢の練習。
ピッケルのブレードで雪面を切る、カッティングを学ぶ。滑落停止の姿勢は何度もやっておかないとだね。
そして写真撮影をしてアイゼンをつけた旧二合八勺まで戻った。
旧二合八勺まで戻って今度はダブルピッケルで雪面での使い方や利点の指導を受ける。
それと斜面のトラバースの練習。そうこうしてる間に上を目指していた二人の姿が見えた。
あっという間に下りてきた。上に行っても視界は悪かったようです。
今日は天候は晴れだったが、ちょうど前線が通過するという事で風が強かったのだろうか?
下山は早い。あっという間に下ってしまった。
標高を下げると雪はシャーベット状と、べチャべチャ雪で溶けていた。靴の中が濡れた。
後ろを振り返ったらもう宝永山は雲の中で重い苦しい雲がのしかかっていた。
雨雲かな?
一気に下って車に登ったら14時前だった。
昨日、山へ登ったから疲れが残ってるかと思ったがそんなに無く、足は昨日動かしてる分、筋肉が素直だったように感じた。
週末、日帰りで別々の山へ行くのは久しぶりだったけど、やっぱり疲れるなぁと思った。体は老いてきてるのを感じた。切ないな。
また宝永山登頂できなかったのでまた行きたいと思う。
山は行って学ぶ事がおおいけれど雪山の色々なリスクも高く技術や経験も必要。ナメた知識で行けば死が近いだろう。私は雪山は数をこなしても単独で行く自信を持てないと実感した。
そのルートこそが皆さんが目指している
返信削除冬富士の一般ルートですね!
今年も宝永山に行こうと思っていたのですが、先日の春一番とその後の気温ですっかり雪が溶けてしまっていますね。
返信削除石や砂も巻き上げられ、雪面が真っ黒みたいです。
これからはザクザクの雪しか体験できないでしょうが、行ってみようかなぁ~と思っています。